8.ノミ、ノミ、ノミ、のちハゲ。

飼い始めのダビデは恐ろしいぐらいにノミだらけで、あちこちにピョンピョン飛び跳ねるノミがまとわりついていた。例の怪しげなペットショップの不衛生さを呪うばかりだ。ノミ取りブラシを使ってみたら、ノミをためる透明のプラスチックのところに面白いぐらい何匹も集まったのには驚いた。あまりにカユイもんだから、ダビデはカユイ場所を強く歯で噛んでしまってついに手に丸いハゲが。小さな体にピンクの地肌が痛々しかったのを覚えている。もちろん人間の私たちも全身カイカイに。慌ててノミ取り用の首輪を買ってきたけど、全く効果なし。結局、獣医に行って薬をもらったら一発で駆除できた。完全に家猫なのであの時以来ノミの姿を見ることはなくなったけど、ノミなんて見たことがなかった私は捕まえてはジックリ観察して楽しんでいたことは、もちろんダビデには内緒だ。